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 かれはぼくにもっと打ちあけた。
 「ぼくはあの頃ぜんぜんわかっていなかったんだ! 花の言った言葉ではなく、してくれたことであの花を判断すべきだった。あの花はぼくを香りでつつみ、明るくしてくれていた。ぼくは決して逃げだすべきじゃなかった! あわれなうその後ろにある、あの花のやさしさをぼくは見ぬくべきだった。花ってそれほど矛盾してるんだ! でもぼくはちいさすぎて、どのようにあの花を愛したらいいかわからなかった」

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